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2017.07.26

[025] デザイナーと思想家が語る「君の名は。」入門 -前編- ※ネタバレ含む

takemitsuan

デザイナー(タケミツアン)と思想家(takeru)が
サブカルチャーについてカジュアルに話します。
Podcastで配信中です。

takeru

今回は本日(2017年7月26日)BD・DVDが発売した新開誠監督の『君の名は。』について。
皆さんが既に視聴している前提(ネタバレあり)で、デザイナーと思想家がそれぞれの視点から話します。

さて、今回は『君の名は。』について。

「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション(早期購入特典:特製フィルムしおり付き)

前提知識

  • 東映の映画

  • 監督は『秒速五センチメートル』などで有名な新海誠監督

  • 現段階で興行収入が約250億(歴代二位)

「君の名は。」が作られた背景

最初の興行収入の目標は50億だったらしいんだけど、東映の”角川に負けていられない”という思いを感じるよね。
今まで、子供やオタク層以外にまで受け入れられたアニメ映画って、ジブリをのぞいたら角川の細田守監督作品だけで……

『サマーウォーズ』や『時をかける少女』だね。

東映もそこに参入したいと思ったときに、対抗馬として白羽の矢が当たったのが新海誠監督だったみたい。

ヒットを作ってやろうという意思を感じるよね。

それに向けての集められたスタッフさんやクリエイティブ周りの話をしていこうと思います。

君の名は。のロゴデザイン

新海誠監督作品 君の名は。美術画集

ロゴデザインを制作されたBALCOLONY.の染谷さんの話を聞く機会があったんだけど、興行収入目標を聞いて、過去10年分の同規模の興行収入の作品のロゴを調べたみたい。
その結果、リュウミンやゴシックMB101などをベタ打ちに近い形で使っているものが多かったんだって。

アニメのタイトルロゴって凝ったものや派手なものが多いなかで、目標の興行収入を達成するため(一般的に受け入れられるため)に、今のシンプルなものになったって聞いた。

なるほど。そういう理由があったんだ。

実際に使われているのはリュウミンではなく、A1明朝なんだけど、これは精一杯の抵抗だっておっしゃってたのは面白かった(笑)

君の名は。の宣伝

作品を見た人は分かるかと思うんだけど、物語の後半から終盤で大どんでん返しがある。
でも、事前のCMでは序章の入れ替わりについてにしか触れられていない。

CMだけだとポップな印象だよね。

そう。物語の根っこの部分が隠されてとてもキャッチーなものになってる。
このとっつきやすく・興味を持ってもらうことに特化した宣伝が上映前から初動まで上手く機能してた気がする。

そう。そこはすごく大事だったと思う。

君の名は。の物語における成功要因

宣伝だけではなく、作品中にもヒットした要素は沢山あって、それが積み重なってるんだと思う。

例えば……

  • 男と女、田舎と都会、とか対比の要素がなどが盛り込まれてたこと

  • 勇者とお姫様の構図

  • 忘れてしまった何かを漠然と探している気持ち

特に三つ目は、大人にも受け入れられた理由として大きいと思う。
まず冒頭で”誰かを探していた気がする”という気持ちがある。
そして大人になってからも何かを漠然と探している気持ちがあって、最後にもハッと気づく……
これは、今生きている大人も思うところがある気がする。

子供は場面や恋愛について共感して、大人は自分も忘れている何かがあるんじゃないかと感じる……。
これが子供から大人、すべての人が楽しめた理由だと思う。

ロマンチックだね(笑)

今までの新海誠作品との違いと川村元気さんの存在

さっき話に上がったラストシーンは、今までの新海誠作品とは全然違うよね。

鬱っぽい作品が多いと言われる新海誠で、一番違いを感じるシーンだと思う。

『秒速五センチメートル』と最後のシーン自体は似ているのに、見終わった後に抱く気持ちが全く逆。
今回は間違いなくハッピーエンドを予感させる終わり方。
このギャップが今までとの違いが強調されてる気がする。

このラストシーンに関係して、本作のプロデューサー・川村元気さんの話をしたい。
今までに「モテキ」「怒り」「悪人」など、最近のヒット作で常にプロデュースを担当している人なんだけど、このラストシーンは新海誠さんと川村元気さんが組んだ意味が端的に現れてると思ってる。

次回:川村元気さんがプロデューサーだからこそ理由とは?
後編はこちらから

放送ではその他にも、

  • 新海誠作品とラッセンの共通項

  • 作中で使われている新海マジックってなに?

  • 『君の名は。』がSNSの拡散で成功した理由

について話しています。

放送の全編はこちら

「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション(早期購入特典:特製フィルムしおり付き)
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Podcast界の哲学・思想家。
エレキベースを中心にした音楽ブログEat the Bassを運営。月間25万PVを記録。

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